クレームぶっかけ編 4

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レジュイール。
東京、麻布にあるという、テレビにも紹介された、クリーニング店、もっとも、自身の事をクリーニング店と呼ばれるのは不本意なのだとか。
とにかく、藁にもすがる想いで、こちらに依頼しました。と、同時に、ここで駄目ならもう、方法が無い、Aさんにもこれが最後のであることを、依頼前に伝え、了承してもらいました。
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ここまで、業者の盆休み等重なって一ヶ月近くの時間を費やし、いつしか、私とAさんの間には、単なる客、店長以上の間柄すら超えているように思えました。
さて、クリーニングされたパンツが届きました。
その結果は、
「もはやシミがどこにあったのかわからないどころか、新品よりまともな状態か?」
と思わせるくらいの出来栄えでした。
従業員皆で太陽の下、いろいろな角度で確認しましたが、全くわからない。さすが究極のプロ。
ただし、代償は高く、普通のクリーニングの5倍はしました。約1万円しないくらいです。
とにかく、これで駄目なら後は煮るなり焼くなり好きにしろ!位の気持ちでAさんのご自宅にそれを持っていきました。
とある日曜日の夜、Aさんのマンションにその日、その時間しかアポイントを取れなかった為、遅い時間の訪問となった。
出迎えたAさんに、そのパンツを手にとってもらい、しばらく確認してもらった。
緊張の一瞬。
Aさんはおもむろに右手を差し出し、握手を求めてきた。
「ありがとう、ここまでしてくれて。完璧な仕上がりですよ。本当にありがとう」
ようやくお許しをいただけました。もう、泣きそうでした。
ここまでお待たせしたお詫びとして、少量のお食事券を渡し、この日全てが解決した。
事件から1ヶ月、長い、苦しい対応だった。
クリーニング代は会社の入っている保険から経費は補填され、全てが終了した。
え?そのお客さんは当然今のお得意様として来店してくれてるかって?
ははは。一度だけ、忘れた頃に来店しました。そのときのお食事券を使うために。それ以降、全くお会いすることはありません。

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ひょっとしたら、どこかでそのパンツを履くたびに、どこかでこの店の対応を話のネタにしてくれて、拡散してくれてるかも知れませんが、数年たった今でも何の実感もありません。
店長とお客様を超えた関係?それも私の妄想でした。
振り返ってみれば、私の自己満足と、経費>効果でした。
それだけの時間とお金があれば、どれだけ今、ご来店いただいているお客様にサービスできたでしょう。
最も、中途半端な対応では、その対応自体はすぐに悪い意味で拡散されるのでしょうが。
ただひとつ私が学んだことは、クリーニングの知識と、
クレーム対応では、「出来ないことは出来ない」というのも必要だという事でした。

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