飲食業の現場は今一番店長がつらい現実。

いらっしゃいませ!当ブログにご来店頂き誠に有難うございます。

 

テレビや新聞を賑わす飲食業の現状、人手不足が今年のテーマになっていますが、昨年の今頃はどうだったでしょうか。実は「パワハラ」「ブラックバイト」が一番のテーマだったのを覚えているでしょうか?

 

スマホのボイスレコーダーでこっそり録音されたバイト先の店長の暴言、クリスマスケーキなどの季節商品のノルマをバイトに課して、未達成の場合は買取させたり、または勤務時間外のサービス残業だったり、飲食業ばかりではありませんが、使用者側の企業、管理職のあり方が問われた一年だったように思います。

 

それでは今はどうでしょうか?そう言われてみれば最近その手のニュースは全く聞かれなくなったように思いませんか?まぁ、そうは言っても未だにあるところにはあるのでしょうが、影を潜めたように思います。

 

勿論、企業側は少しでも、特に飲食業は某居酒屋チェーンのおかげですっかりイメージが悪くなった状況を変えようと労働環境の見直しを進めてきたと思います。というか、どこも実は似たような労働環境、あのワミの事件は人事ではない企業が殆どだったのは、数社を転職して歩いた私にはよくわかります。どこも叩けばホコリが出る状況だったのは、大なり小なり飲食業でアルバイトでもかじったことがある人なら誰でも知っていることでした。

 

で、少子化の影響や、人口減、それに対して多すぎる飲食店、さらに敬遠されるこの職場、人手不足は一気に加速し、多少時給や賃金を上げたところで全然人は集まりません。そこで企業が進めた労働環境の改善は、時給引き上げの他に、

・賃金計算を一分単位にした。

・交通費を全額支給にした。

・週一日だけの、週末だけの出勤でもOK。

・店長は従業員と月に一度の面談を行うようにした。

アルバイトが楽しんで仕事が出来るよう、工夫をした。

・アルバイトに対して怒らず、褒めて伸ばすようにした。

・従業員の休み希望は必ず叶えるようにした・・・・・etc

 

まぁ、アルバイトにとっては天国のような待遇。「働いて頂いている」という考え方で接している、あるいは接するように指導されている店長さんは多いんじゃないでしょうか。まぁ、私ももともと叱るのは得意な方ではないので、今までとそれほど変わらなかったのですが、それでも時には人間です、怒りがMAXになる時はあります。

 

LINEで「今日は急に用事が入ったのでバイトに行けません」でちゃっかり休む奴、遅刻癖がある奴、言葉の使い方がなっていない奴、などなど。5年くらい前だったら「てめぇふざけんな!!」とか、「やる気が無いならさっさと帰れ!!」とか、まぁ、よっぽどの時ですが言うこともありましたが、今はご法度。まずは理由を聞いて、それから諭して、それはそれはストレスが溜まります。

 

しかもシフト希望は「出れない日」を出すのではなく、「出たい日」を出してくるだけ。おかげでこっちはシフト希望が出揃うまで自分の予定も立てられません。下手すればその期間休みが無い、なんて事も特にテスト期間やお盆のスタッフの帰省中などにありがちです。そして人が足りない日には「お願いだからこの日出て来て!」とお願いしまくり、頭を下げ下げ。最早威厳もあったもんじゃありませんね。

 

会社からは「今は人手不足なんだから絶対バイトを辞めさせるな」と離職率まで観察され、バイトからは機嫌を損ねようものなら「そろそろ辞めよっかな」と脅されている店長さんは実は飲食業にとても多いのが現状です。

 

結果、一番きつい仕事は進んで請け負い、いつも笑顔で優しくて、悩み事には相談に乗り、自分の生活のことは一番後回しの「神様のような」いい人を演じている店長が今、多いと思います。自分を振り返ってみても、ずいぶん変わったなぁ、と思う今日この頃です。

 

他の先進国でも同じような状況の国は多く、なんでも中間管理職の自殺者が多いそうで。なんだかわかるような気がするなぁ・・・・。

 

先日、同じ店長の役職の友人が会社を辞めました。なんでも人間関係に疲れたからもう、一人でやれる飲食店を自分でやるそうで。まずは奥さんと2人でしばらくやるつもりだとか。

 

その気持ちもわかります。サラリーマン店長にとって、本当に今のこの人手不足の時代が一番厳しい時期で、続けられるか否かは東京オリンピックが始まる2020年までが正念場だと思います。それまでさらに人手不足が進むのですから。

 

きついきついばかり言っても始まらないので、いかに「人」を使わなくても済む店に出来るか、アルバイトがどんどん来るお店に出来るか、それを経験させてもらえるチャンスとむりやりポジティブに捉えて、この苦境を楽しみたいと思います。

 

それでは今日はこの辺で。ご来店、ありがとうございました!

 

 

 

 

飲食業の人手不足がもたらしたメリット。~人事編~

こんにちは。当ブログにご来店いただき誠にありがとうございます。

 

どうでしょう。忘年会シーズンも目前に迫ってきましたが、この人手不足の飲食業、スタッフは足りてますか?社員はちゃんと休めてるでしょうか?

 

ここで自信満々に、「スタッフは充足しています!準備は完璧です!」とか言える店長さんは少数派なんじゃないでしょうか。求人誌の飲食店の求人数の多さと、上がり続ける募集時給、日経流通新聞の記事がそれを物語っていますね。

 

実際、随分繁華街の飲食店では人手不足からランチタイムの営業を取りやめたり、毎週の店休日を定めるお店が増えてきました。人、いないんですね。不思議なのはこんな状況なのにコンビニエンスストア吉野家やなか卯等のチェーン店は24時間営業を毎日してるんですよね。どんな仕組みなんだろうと驚いてます。大して時給も高くないはずなのに。

 

当店は何とか人は揃った、と言う状況です。まぁ、さっぱり求人かけても応募が来ないので、数少ない応募してきた60歳越えのシニアさんと、国籍を問わずに外国人留学生を受け入れたからですが。ただ、会社全体的には人員状況は絶望的に不足しています。周囲が急激なペースで時給を上げていますが、うちの会社にはそれについていける程の余力は無いらしく、募集時給引き上げの許可も下りないので、これからも苦戦は間違いないでしょう。

とは言え、身の丈に合わない募集時給の引き上げで経営が行き詰った会社もあるようなので、個人的には時給を上げるより業務の効率化が先なんじゃないかと思う今日この頃です。効率化で浮いた経費を時給に回す。それが理想なのですが・・・。簡単なことではないですよね。

 

さて、そんな人手不足ですが、今年一年振り返ってみると、苦労しか事ばかりでしたが、逆に良かった事もあったような気がします。どうも昨今、マイナスイメージでしか語られない飲食業の人手不足ですが、メリットだってありました。

 

 

メリットその1  会社が優しくなった。

 

人手不足です。とにかく部下に辞められるのが一番困るし、上の役職に行けば行くほど、離職率の高さはマイナス評価の対象になるようです。辞めた理由が自身のパワハラなんて言ったら大問題。だからでしょうか。少なくとも直接手を上げたり、暴言で部下を恫喝する行為は少なくなったのではないでしょうか。飲食店は昔から結構多いんですよね。特に職人さんを使う調理場。これは今でも正直ありますが、昔のように新人を朝から晩まで先輩がこき使う姿は最近見かけなくなったのではないでしょうか。一部まだその慣習が残っている職場もありますが。

 

 

メリットその2 待遇が良くなった。

 

一昔から比べれば、アルバイトの時給は全国的に100円から200円高くなり、シフトもずいぶん融通が利くようになりました。良かったですね。ただ、そのしわ寄せは、店長に降りかかるのですが。

 

メリットその3教育の仕方が変わった。

 

これが一番自分でも今年変わったなぁ、と思うことです。それまでは長く同じスタッフが週に3,4日出てきてくれるので、多少いい加減なスタートのトレーニングでも、一月もあれば充分に経験値を積んでくれるので、あとは在籍期間に比例して勝手にレベルアップしてくれました。先輩が卒業する頃にはスーパーアルバイトになっているので、新人が入ってきても教育も任せられますし、後輩もその背中を見て育っているので好循環が続きました。

 

ところが、今ではせいぜい週1,2日の出勤。しかも求人を出しても応募が来ないので、明らかに飲食業に不向きなスタッフでも採用せざるを得ません。当然入店して半年経ってようやくまともに動けるレベルで、後輩の教育もままならないどころか、その背中を見て育った後輩はやっぱり似たようにしかなりません。さらに、新人は若くて活きのいい学生やフリーターばかりではありません。定年を過ぎたシニアさんや、外国人も入ってきます。それまでの教育方法ではとてもとても一人前に、なんてもってのほかです。

 

そこで、きちんとしたマニュアルを作らなくてはならなくなりましたし、オーダーを取る機械一つ取ってみても、文字が小さすぎやしないか、外国人に漢字ばかりでは読みにくくないか、キーの色分けしたほうがいいのだろうか、毎日試行錯誤です。外国人客用に作った英語のメニュー、一番使ったのは外国人スタッフだったと言っても過言ではありません。

 

 

多分人手不足の時代が来なければ、相変わらず飲食業ではパワハラが横行し、給料は安いまま、教育もずさんで、「辞めたら補充すればいい」という状況がまだ続いていたと思います。もちろん、店長は休まない店長が頑張っているとされたあの時代がまだ続いていれば、自分もまだこの仕事を出来ていたかわかりません。だから、この人手不足の時代、各店長さん大変かもしれませんが、「昔は良かった」と言うのは過去を美化しすぎ、だと思いますよ。

 

それでは今日はこの辺で。ご来店、ありがとうございました!

 

 

進む国際化。外国人留学生が日本の飲食業を支える現実。日本人アルバイトがいなくなる?

こんにちは、当ブログにご来店頂き誠に有難うございます。
昨今、飲食店のみならず、コンビニやスーパー、工場や土木現場にやたらと外国人の姿を見かける様になったと思いませんか?

特にコンビニ。私がよく使うお店では外国人以外にスタッフがいないのではと思うくらいどの時間帯に行っても、カタカナの名札をつけた従業員ばっかりで、ごく稀に日本人がレジにいると違和感すら感じます。

それにしてもそのスタッフの手際のいい事。さらに日本語もたどたどしいながら、なかなかのもので、お気に入りの確かネパールの子だったと思うのですが、「毎日お仕事大変ですね」とか世間話を振ってきたりします。日本人でもそこまで出来ないよなぁ…。

飲食店においても、今やなかなかアルバイトの確保が困難な中、外国人留学生の重要性が高まってきています。特に居酒屋、牛丼店など、24時間や深夜帯の営業を行う所では必要不可欠な存在と言っても過言では無く。

私服にエプロンで働けるオシャレなカフェ、みたいな所はどうやら若い世代に人気らしくて、全く見かけませんですけどね。

当店においても、数年前からホールにもキッチンにも一定数の外国人スタッフが勤務しています。一昔前は外国人スタッフというと、時間にルーズだとか、真面目に働かないとか悪いイメージがありましたが、今は全く逆。日本人よりよっぽど真面目に働きますし、生活がかかっているので、稼ぐ事に対するモチベーションは、親からの仕送りでほとんど稼ぐ必要の無い、出会いと社会勉強の為にアルバイトをするといった日本人学生アルバイトとは比べるべくもありません。

ただ、外国人留学生は勉強を目的として来日している事になっているので、基本的に就学ビザで入国しています。なので当然働くにあたって細かい規制が法律で定められています。

まず、週28時間まで。これがなかなか厄介なのですが、たまーにいっぱい稼ぎたいからと、週5日くらいの出勤希望を出してきたりします。こちらとしても有難いのですが、そのペースだと1日平均5.5時間しか勤務できません。

なんとかその辺をクリアー、というかコントロールしても、お店側の知らない所で掛け持ちのアルバイトをこっそりしている場合があり、あくまでこの28時間ルールは、留学生個人の累積時間なので、例え自分の会社で規定以内に収めても、他の場所で働いた分を合算して28時間をオーバーすれば、法律違反でアウト!と言うわけです。

ちなみに気になるその罰則ですが、留学生は最悪強制送還、そこまで行かなくても、在留資格の更新が不認可になるので、どのみち帰国するしか無くなります。これは深刻ですね。

更に雇用者側、「不法就労助長罪」という長ったらしい罰則が適用され、300万円以下の罰金、又は3年以下の懲役、ひどい時はどっちも、とお互いにいい事はありません。

しかしこの法令、例外があって、学校の長期休暇に関しては、1日8時間以内、週40時間まで認められます。夏休みや春休み、あと冬休みなのですが、ゴールデンウィークはどうやら学則で長期休暇と規定されていない場合が多いので対象外の可能性が高いので注意です。

これから訪日客も増えるのであれば、通訳も兼任できる(留学生は大体日本人より外国語が話せる)彼らは重要で、人手不足が加速していく飲食店にとって、特に首都圏ではもはや奪い合いの様相を呈しています。

ただ、おっさんとしては、カフェ業態などのファッション性の高いバイトや、イベント運営などの単発バイト、塾講師や家庭教師などはどうやら学生に人気らしいのですが、「可愛い」「疲れない」「気軽に出来る」アルバイトばかりを選んでいる傾向の日本の学生に疑問を感じます。古い考えなのでしょうが、「一つの場所で卒業まで」「仲間と苦労を分かち合って」という経験は将来役に立つと思うのですが。それに、就活で出会う面接官は、私の様な古い考え方の「おっさん」が多いという事を忘れてはいけないですね。

それでは今日はこの辺で。ご来店有難うございました。

飲食店の現実。人材流出時代の影。人手不足が引き金の店舗崩壊。

こんにちは。当ブログにお越しいただき誠にありがとうございます。

さて、前回とうとう、担当部長から、姉妹店への人員ヘルプを任されてしまった、というより丸投げされてしまいました。せっかく出来上がった自店のシフトを組み直し、1週間のうち、自店の副店長が休みの日は自店での営業、それ以外はほぼ姉妹店のヘルプです。シフトとしてはこんな感じです。

月曜日 副店長が休みなので自店

火曜日 ヘルプ

水曜日 ヘルプ

木曜日 副店長が休みなので自店

金曜日 自店が忙しいので自店

土曜日 自店が忙しいので自店

日曜日 ヘルプ

と、いったところでしょうか。

あれ?休みは?と思ったでしょうか。そりゃあ私だって休みたいです。でも、姉妹店の店長が休めてません。上司の部長も本部とヘルプ店舗を行ったり来たりで休んでません。とてもじゃ無いですが休みたいとは言いにくい状況です。

アルバイトスタッフを姉妹店にヘルプに行かせる方法も考えました。ですがその話を持ちかけるとアルバイトさんの返事はNO。知らない人しかいない所にバイトに行かされるくらいなら休みでいい。当然と言えば当然の反応です。第一、採用時にそんな事説明した覚えも無いですし。

それでもまぁ、1週間もすれば、どこか他の店からヘルプ要員が来るなり、社員が移動になるなり、何とかしてくれると甘く考えていたのですが…。

翌日、また姉妹店にヘルプに入ったのですが、その日は私を含めて昼も夜も4人ずつ人員は配置され、正直もう1人はホールスタッフが欲しいところでしたが、3人よりは遥かにマシ、といったところで、オペレーションも正直ギリギリでサービスが後手に回る場面も多々ありましたが、やはり1人いるといないとでは全然仕事の進みが違います。やっとまともな休憩が取れました。

それにしても人員不足は慢性的で、ここの副店長が辞めた理由もそこにあるのでは、とも思いました。とにかく人手が足りない中営業しているので、サービス業、というより、目の前のお客様を「こなしている」機械的作業がほとんど。しかも所々お客様から苦言をいただくので、これではやりがいも何もあったもんじゃありません。

しかも、本来はお店は少しでも多くのお客様にご来店頂いて、少しでも多くの売り上げを上げる事が企業としての命題なわけで、それで我々は給料を頂いているのですが、人員不足にて予約の電話(と思われる)電話にも出れず、入り口で入場制限をし、予約すら制限し、これでは売り上げが上がるはずがありません。このままでは、それまで前年比をそこそこクリアしていたこの店が、不振店に落ちていくのは火を見るより明らかでした。

それから数日、この店のアルバイトさんに、もう少し出勤できないものか聞いてはみましたが、お昼のパートさんは、

「もういい歳だからね。それに最近忙しくてさ、人が足りないから、キツイのよ。」

夜の学生さんは、

「研究室が忙しいし、毎日学校で正直週一のバイトもキツイんすよ。」

「就活でアルバイトどころじゃ無いんです。出来れば数ヶ月丸々休みたいんです。」

「稼ぎたいと思ったらもう少しいい時給の所に行きますよ。ここ続けてる1番の理由は店長が割とシフトに融通利かせてくれますからねー。」

と、なるほど。早い話が今まで店長やら副店長が何とか頑張って支えてきたからシフトが成立していたわけで、社員が1人いなくなった事で、残ったのは稼ぐ事に今一つネガティヴなスタッフばかり。そりゃシフトが崩壊するのも納得です。

と、それがわかったところで他にどうしようもなく、とは言え私もいつまでもヘルプに通うわけにも行かなかったので、営業終了後、店長と今後どうするか話し合いました。

「店長、この状況じゃいずれ店が崩壊しますよ。社員の補充は目処が立ってるんですか?」

「それがね、いずれ何とかする、とは部長は言ってるんだけど、その部長も他の店のヘルプに行ってる有様だろ?他の店も人員はカツカツで、店長が休みが取れない店はうちだけじゃ無いらしいんだ。だから求人はかけてるんだけど…。反応は厳しいね。」

全てを諦めたように話す店長には、何か秘めたる決心があるようでそれ以上聞くのが怖かった。さらに続けるように、

「調理場のスタッフも最近は何とかホールを手伝おうと、料理を運んだり、テーブルを片付けようとしてくれてる。みんないい奴ばかりさ。学生スタッフやパートさんだって本当は休みたいのに、忙しい中出勤してくれてる。そんな中、俺が休んでる場合じゃ無いだろ?」

こんな状況でも、自分の部下の愚痴をこぼさず、むしろ感謝している。私に同じ事が言えるだろうか?少し自分が恥ずかしくなった。

「私にできる事があれば協力します。何とかこの状況を打破しましょう。」

店長は苦笑いを浮かべながら頷き、こう語りました。

「有難いけど、自分の休みはちゃんと取れよ。休めるうちは休んどけよ。だってそうだろ?もしそっちが同じ状態になったら、今度は俺がヘルプに行くかもしれないんだ。その時に俺も休みづらくなるからさ。」

そして更に、

「何も店長自らヘルプに来なくても、副店長がいるならそっちを寄越してくれ。アルバイトさんが店長、って呼ぶ度2人返事するから困っちゃうってさ。」

最後は冗談交じりにこちらを気遣ってくれました。いい人だ。こんないい人が店長をやっていても、突然降りかかる人材流出と人員不足。飲食業のみならず、売り手市場の現在に於いてはあちこちで現場崩壊の危機にさらされています。

その後、その姉妹店のヘルプについては副店長に代わりに行ってもらう事にしました。意外にも副店長的には他の店を自分の目で見て見たい希望があったようで、活き活きとヘルプに行ってくれてます。それになりより、自店をしばらく開けていると、やたらと仕事が滞っているようで、これがベストな選択だったようです。

そして社員の補充ですが、結局人が集まらなく、当面は本部スタッフが交替でヘルプに行き、店長の休みについては、何とか週一で部長が回してくれる事となりました。部長は一体いつ休めるのでしょうか?1日も早い人員補充を願わんばかりです。

サラリーマン店長で今飲食店の多くはこんな感じです。自営業の方から比べれば、

「あめーよ。」

と言ったところでしょうが。

それでは今日はこの辺で。

ご来店ありがとうございました。

飲食店の現実。人材流出時代の影。店から人がいなくなる?

こんにちは。当ブログにお越しいただきまして誠にありがとうございます。

さて、前回の続きです。

副店長の退職により急な人手不足に陥った僚友店舗を救うべく、ヘルプ要員として週に何度かその店に行く事になったのですが、最初はちょっとしたお手伝いのつもりで気楽に考えてました。そこの店長とも気心知れた間柄だったので、少し甘く見てました。

しかし現実はというと、そこには今、多くの飲食店が抱える人員不足の問題点が凝縮されていました。

まず店に入ると、出迎えてくれたのは開店準備に追われる調理場の社員2名と店長。軽く挨拶を済ませ、自分もフロア掃除に取り掛かる頃、アルバイトさんが出勤してきました。

しかし、たったの2名。しかも外国人。日本語は一応話せる様ですが、かなりたどたどしい。店は大小個室を合わせると80席のそこそこの規模の店舗。一人は調理場に、そしてもう一人がホール…。つまり、私が来なかったら、この日は店長とこのアルバイトのみでホールを回す事になった訳で。

さすがにこれはと思い、店長に疑問をぶつけると、

「他にパートの日本人のおばちゃんもいるにはいるんだ。でも、人手が足りないからって毎日お願いする訳にも行かなくて。だってそれじゃすぐに103万円の壁越えちゃうだろ?それに、もう60をとっくに超えてるんだ。あまり無理はさせられないよ。」

だったら、早く他のパートさんを募集すれば良い、そう思って質問すると、少し溜息をついて、

「知ってるだろ。募集はとっくにかけてる。ほぼずっとさ。でも駅前でも無いこの立地とうちの時給じゃ誰も来やしない。来るのは卒業間近の短期希望の学生か、外国人留学生、おじいさんおばあさんばっかりだよ。」

確かにそれは言えている。私の店はどちらかと言うと大きな駅も近ければ大学も近い、時給に関してはなんとかうちの会社はこの辺の相場のちょっと下くらいのレベルだが悪くは無い。それでも募集広告を出してもあまり良い反応は無い。優秀な人材はどうやったらそれだけ時給を払えるんだ?という位高い時給を出す会社に取られ、来るのは確かに、外国人と高齢者が殆どだ。最近は高校生も来なくなった。殆どが従業員の紹介に頼っているのが現状であった。

話を更に聞くと、今いる学生アルバイトはその殆どが来春の卒業生で、紹介してくれるのも同学年、募集をかけて応募してくるのも来春の卒業生と、もはや来春には店から誰もいなくなるのでは無いかと冗談めかして話していたが、このまま何もしなければ、多分そうなるだろう。

この手の問題は飲食店であれば結構多くのお店が抱えている問題だと思います。もはや待遇改善、時給の引き上げができるか否かが、生き残れる飲食店を分ける分水嶺となり得る時代に既になっているのでしょうか。

そうこうしているうちに開店の時間となりました。おっさん二人と外国人アルバイトのみでホール、似た様な陣営の調理場。不安しか無い状態で店はオープンしました。

続きはまた次号で。

本日はご来店頂き誠にありがとうございます。

飲食店の現実。人材流出時代の影。

御無沙汰してます。当ブログへご来店頂き誠にありがとうございます。

しばらくほったらかしにしていたこのブログですが、それなりに理由があります。

毎日休みなく朝から晩まで働かなくてはならなくなったため、初老の私には家に帰ってからパソコンに向かう(とは言っても愛機は今時iPad3ですが)元気が無くって…。

なんでそんな事になったかというと、そこがサラーリーマン店長の悲しい性、チェーン店ならではの恐怖、人材流出による人員不足を埋め合わせる為に身を切らなくてはならなくなりました。 “飲食店の現実。人材流出時代の影。” の続きを読む

サラリーマンの宿命、転勤。

こんにちは。当ブログにお越し頂き、誠に有難うございます。

最近、私の身の回りが慌ただしかったため、ブログの更新がしばらく途絶えてました。

さて、何があったかというと、「転勤」です。

とは言っても私自身では無く、同じこの店で2年間苦楽を共にした相棒の親方がこのたび転勤の命令を受け、遠くの地に旅立って行きました。

飲食業といえど、サラリーマンには宿命で、社命には基本的には逆らえません。 “サラリーマンの宿命、転勤。” の続きを読む

飲食店店長の価値

こんにちは。当ブログに御来店頂き、誠にありがとうございます。

さて、色々人件費やら人にまつわる失敗談を元に自論を展開してきた訳ですが、
果たして、それをコントロールする店長のコスト=価値=報酬はどんなもんでしょう。
この業界に20年、サラリーマン店長として、転職も何度かしました。

現在に至りますが、今の私の収入が適正なのか、正直わかりません。
40代既婚で月取り27~28万くらいです。ボーナスなんてここ数年見たこと無いので(もらったこともあったが、1,2万円だったので記憶にすらない)
ただ、朝までの深夜業務も無ければ、人員が充足していれば月に6回も休めます。
店の成績をいくら上げてもあんまり給与は変わりませんが、その代わりよほど下げない限り下がりません。
なので、こんなものなのかな・・・・。って思ってます。
求人誌を読むと、
「給与35万以上! 店長候補募集」
「完全週休2日制!ゆとりある会社でステップアップ」
とか色々書いていて、自分のところと比べるとよさそうに見えるんですけど、自分で求人原稿考えていると、その裏を疑っちゃうんです。
35万以上って、その上は無いんだろう、とか、手取りじゃないんだろ、とか、休みはあるって言っても、人がいればの話だろ、とか。
世の中そんなに甘くないしね。
ただ、自分のキャリアが、今、どれくらいの相場なのか位は知っておいて損はありません。
いつ自分の会社が無くなるかわからない世の中、慌てて就職活動して、安月給&重労働の会社に入ってしまったら。
そうならないように、自分の価値はしっかり把握しておきたいものです。
やり方は簡単で、どこでもいいので転職サイトに登録だけしてみましょう。
希望条件(特に収入)をしっかり明示して、出来れば今より上で。それで問い合わせかヒットする案件があれば、少なくともそれくらいの価値はあるということです。逆に何も無ければ、妥当、って事ですね。
勿論、社風や、勤務地などお金に変えられない要素はありますが。
私の場合、確かに少し上の待遇の案件はありましたが、せいぜい月2、3万円程度で、しかも全国転勤有の某チェーン店でした。
休みもちゃんとあるようで(当たり前だ)悪くは無いように思えたが、やはりわずかばかりの昇給を求めて、住み慣れた土地を離れ、退職金も大幅に減らし(あるかどうかわからないが)、業務や人間関係を一から積み重ねるというのは正直、リスクの方が多すぎます。

今の仕事は店長裁量で新メニューの決定や、キャンペーンの立案、経費の使用を任されていて(勿論結果責任はあるが)なかなかやりがいは、大変だがあります。お金以外にもこういう事って大事ですよね。
でも、たまに今でも求人会社からメールが来ると、こんな自分でも誰かが必要としてくれるのかと思うと、少し、悪くない。

それでは今日はこの辺で。御来店ありがとうございました。

従業員を辞めさせない店長は優秀の嘘

こんにちは、当ブログに御来店頂き、誠にありがとうございます。

ここまで、いかに人を集めるか、人件費を抑えるか、自身の経験を(継続中)踏まえて書いてきました。
さて、人が揃うと、今度は如何に続けてもらうか。どうやって成長させるか、これが店長の腕の見せ所、なんて店長会議で言われる訳で。
で、また顧問の胡散臭いコンサルタントが、また、「コミュニケーションだよ、それが一番だ」

「ビジョンを示してそれを共有するんだ」
「この人と働きたいと思わせる人間力を磨きなさい」
そして、最後には、
「いい店は皆従業員が辞めない。どんな従業員でも、やる気を引き出し、ともに悩みを聞き、辞めさせないことが店長の仕事だ」
と締めくくる。
はいはい、それは最終目標で、勿論理想ですが、
現実問題として、「辞めてもらった方がいい場合」もあるわけです。
前に紹介した、月に1,2回しか出勤しないアルバイト、いつ仕事を覚えるのでしょう。
就職面接でアルバイト経験を書く為に在籍しているだけ、友達、異性との出会いだけが目標の最初の頃しか出勤しなくなった幽霊バイト。
いい歳こいて常識の無い、年上の人間に敬語も使えない子供のようなスタッフ。
出勤時間に平気で遅刻する、当たり前のようにバイト当日に学校の用事とか言って、LINEで休むと言ってくる学生。
まぁ、まだまだあります。いえ、いまどきの若者とは言うつもりはありません。
だって昔からこんなですもの。
ただ、違うのは、今は人手不足だからといって、いつか使えるようになる、いつか働く気になる、いつか常識を覚える、と長だけが我慢して使い続けているケース、ありませんか?
実経験から言います。
やる気の無い奴には何を期待しても無駄です。それどころか、そんな奴が先輩になってしまうと、せっかくの有望な新人が同じ色に染まり始めます。
昔ドラマで「お前たちは腐ったミカンじゃない!」と先生が熱く語るシーンありましたよね。
アレはドラマです。実際は腐ったミカンは腐ったミカンで、確実にまわりに影響を及ぼします。
私自身、幽霊バイトと週一バイトを放置していたら、数年後には社員以外は毎日が素人だらけのひどい店になりました。
当然生産性も下がり、サービス、商品レベルも下がりますから成績も下がります。
それでいて店長の休みはほとんどなくなります。
そうなって、自分の体調でも壊したら本末転倒です。
要らない人には勇気を持って、辞めてもらうほうがいいと思います。
でも、いきなり、「明日から来なくていいぞ」とは言えません。
そんな事したらあっという間にSNSで拡散され、最悪の場合訴えられます。
きちんと、週3回は出て欲しい、とか、この日は人が足りないので出てきて欲しい、とか、「君の希望している日は人が足りてるから他の日は出れないか」とか、こちらの要望を堂々と語るべき。
非常識な急な休みを言ってくるアルバイトには「学校の予定か知らんが、こっちの約束のほうが先だ!」とあくまで店の正当性を主張してください。勤務態度に問題があるアルバイトには社員全員で注意しましょう。
ただし、罰金とかのペナルティは違法なのでNGです。

その結果、一時的な人手不足にはなりますが、
優秀な先輩は優秀な後輩を育て、それで作られた環境は自動的に悪いものを排除し、いい状態を持続させる「システム」になります。
結果、人は辞めなくなります。
世間が騒ぎ立てる、ブラックバイトやら人手不足に負けるな!日本の店長!
って言ってみたけど、実は会社的には私が
「要らない店長」
だったらやだな・・・・・。

それでは今日はこの辺で。御来店ありがとうございました。

求人が来ない 5

本日は当ブログに御来店頂き、誠にありがとうございます。さて、そこそこの時給でどうやって人を集めるか?
大体思いつくのが、
「雰囲気がアットホーム」
「初心者でも安心」
「おいしいまかない」
「やる気に応える評価制度」
「駅チカだから便利」

お手元の求人誌を覧ください。大体同じような事が書いてませんか。
どこも似たような求人フレーズですよね。
これじゃ時給の高いところに行くのは当たり前ですよね。
当然同じように載せてては駄目なようです。
思い切って、自店ならではの特徴を入れてみました。
「セッテイングスタッフ募集。朝、3時間だけの仕事。接客業務は一切ありません」
「高校生も安心。当店の高校生は仕事は午後9時までです」
「次の日の学業も安心。当店は絶対の終電前帰宅」
「年末年始は休業の為、当店は正月勤務なし」
最初のはセッテイングスタッフなのですが、「そんな事言って結局接客もやらされるんじゃないか」という不安を否定しました。
後のには必殺キーワード「当店は」を入れてます。
これを入れると、どうやら心情として、
「他の店では正月も、終電後も、高校生でも22時まで働かされるのか?」
と考えちゃうみたいです。
勿論、採用後は嘘ついちゃいけないので、その辺はしっかり守るのですが、
うちの店は正月は休みだし(3が日)、ラストオーダーは22時だし、高校生スタッフがいくら仕事残しても、次の日片付けてくれる朝のスタッフいるし。
後で困るようなことは全く無いので強気の募集広告を打てました。
特に奥様方のスタッフにとって、正月休みは時給より魅力のようで、前職を辞めた理由も、年末年始に人が足りないからとお願いされるのが嫌だったから、って人も。
結論として、現在のニーズって、時給よりも、「わかりやすい働きやすさ」って重要なんですよね。

試しに上のキャッチフレーズがのっかっている店舗が自分の店の広告の隣にあったらどうでしょう。
仮にたとえ自店の時給が高かったとしても、どうですか?
自分の店は、ひょっとしたら隣の店より「正月も深夜も、セッテイングなのに色々と」働かされる店に見えないでしょうか。
でも、こんなこと言うと、「うちの店は朝5時までだよ!」とか、「24時間営業なんだよ!」という方もいるでしょうね。
私個人的にはそんな時間までやるメリットに関して(高い時給と少ない売上)ひたすら疑問ですが、会社の方針もありますからね・・・。

それでは今日はこの辺で。本日は御来店頂き誠にありがとうございます。