飲食店店長の苦悩。新型コロナで洗脳解除。同僚、部下が辞めてゆく…。

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2020年6月15日

いらっしゃいませ!当ブログにご来店頂きありがとうございます。

さて、落ち着いたのかどうなのかよくわからないコロナ騒動ですが、「新しい生活様式」の名の下に、席を間引いたり、レジ前にビニールシートを吊り下げたり、これ見よがしにアルコールで消毒してって感じで取り敢えず営業はスタートしました。

それでも店の活況はようやく前年の5割辺りをウロウロです。

そんな中、ここ最近でやたらと店長仲間が退職の意向を出したかと思ったら、自分の店の社員まで退職の意向を伝えてきました。

なんでこんな超ド級の不況の時に転職しようとするのか、話を聞いてみれば分からなくも無いのですが、給与の激減、そして休業期間中に自分の生き方を色々考えてしまった事がその理由の様です。

事実、パート、アルバイトさんは当然店が休んでるので収入激減。休業補償とは言っても以前の満額どころか6割、いやそれ以下です。

幾ら助成金が入ると言っても、企業としては6割出せば一応合法らしく、ウチの会社にはそれ以上出せるキャッシュが無い、という事でして、更に私達社員も当たり前のようにあった残業時間が無くなったので、給与は額面で3割減です。

と、ここまで収入が減ると、いくら愛着のある仕事場とはいえ、生活はしなくてはなりません。税金やら家賃やら、容赦なく支払わなくてはならないものだらけなので、転職したくなるのも当然でしょう。一時金の10万円なんて、これから先想像できる飲食店の未来からすれば、なんの足しにもならないでしょうしね。

そしてさらに4、5月の期間に最大1ヶ月近く続いた休業期間の中で、もちろんただ休んでいたわけじゃ無く、営業している他店の手伝いなどもしていた訳なのですが、何せ手伝いと言ってもその店もそんなに忙しくありません。当然早々に帰宅する毎日になり、それまで14時間拘束が当たり前だった生活が一変しました。

私も妻と結婚以来こんなに長く一緒にいた時期はありませんでしたし、人によっては子供と遊ぶ時間が増え、これまで感じられなかった当たり前に家族と過ごす時間を手に入れる事に気づいてしまった、だから元の生活に戻らず、もっと時間にゆとりのある仕事に就こうと思った人が出ても無理もありません。

こうして、労働時間が長いのが当たり前、家族に会えないのが普通、そういう仕事なんだから文句を言う方が悪、というある意味飲食業にありがちな洗脳が解けたのでしょう。

ただ…。私から言わせてもらうと、やはり今、転職するにしてもそうそう条件の良いところなんて無いだろうし、そんな時間にゆとりのある仕事を選べなかったからここにいると言う人もいるだろうし…。アルバイトさんならまあ、在籍という事にして、戻りたくなったらいつでも復活する事はどうとでも出来ます。ただ、社員はそうもいかないので、もし、同じ様に考えている方がいらっしゃったら、ちょっと考えてからにした方が良いでしょう。

だってどこに行っても、早く帰れてたくさんお金がもらえる、そんな夢みたいな仕事なんてないのですから…。この間までの休業モードは夢、そう思う事にしてまた明日から朝から晩まで働いてみるのでした。

それでは今日はこの辺で。ご来店ありがとうございました!

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