飲食店のあるあるイベント その1 勉強会

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売り上げ打開、新規顧客の獲得策として、良くあるのが、飲食店を舞台としたイベントの数々。

演芸関係とのコラボレーション、料理教室、後は酒蔵さんとの賞味会でしょうか。

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一番の目的は、少し目先の変わった切り口でイベントを立ち上げて、お客様と一緒にお店を盛り上げる事なんですが、なかなか一筋縄ではいかない事だらけで。

これに関する失敗談なら山程ありますので、今回からはその紹介をしたいと思います。

では、記念すべき第一回は、

勉強会という名のイベント

です。

勉強会と言っても色々ありまして、筆頭は料理教室やら、ちょっとかしこまったお店なら食事のマナー講座、後はお食事と関係ないところで、運勢や、お花の教室なんてものもあります。

制服に和服を使っているところなら、着物の着付け、なんてのも、お店を使ってのイベントとして、あるあるの様ですね。

とまあ、色々ありますが、基本的に、

まず、集まりません。

よっぽど高名なテレビにも出てる先生が講座を開いてくれるとか、超有名シェフの料理教室でもない限り、最初はお客はスタッフのみ、というのは覚悟した方がいいです。

理由として、まず、飲食店にお客様が勉強会という物を求めていない。ここから始まります。

それもそのはず、だって料理を食べに来てるのですから。

余程そのお店に没頭していて、そのお店のイベントという事であれば、試しに参加したい、というレベルの常連客でしたら可能性はありますが、その常連さんですら、自分のスケジュールという物もあるので、お店側が指定したその日にお店に来れるとは限りません。そんな「集まらない状況」をへこたれずにずっと定期的に続けて、ようやく、試しに参加しようかな、って言うお客様が少しづつ集まって、一つのイベントになる訳です。

さて、前置きが長くなりましたが、ここで私の失敗談を少し。

当店で会社の上役の人脈の都合で、お花の教室を開くことになりました。

お昼ご飯を楽しみながら、フラワーアレンジメントを楽しく学ぼうという企画自体は、悪くないかも、と引き受けた時は思ってました。

そのお花の先生も、やたらと乗り気で、イベントの日程が決まってからは、パンフレットを店に持って来たり、会場を何度も見に来たりと打ち合わせにも熱が入っておりました。

こちらも常日頃、そのパンフレットをお客様に見てもらいながら、

「是非お時間があったら来てください」などとお声がけをしてました。

ところが、いつになってもその申し込みは来る気配はありません。

それでも、

「まぁ、お花屋さんのお客様が来てくれるだろう」と甘い期待をしてました。同時に、新規のお客様がこれでいくらか来るだろうという期待も。

ところが、お花屋さんも全く同じ甘い考えで、あとはうちのお店がお客様を集めてくれるだろう、これで新規のお客様が増える、と思っていたので、イベント1週間前になっても、さっぱり申込者は現れません。

とうとう、前日。

申し込み人数を確認すると、お花屋さんの参加者はたったの2人。それもスタッフです。こちらもさすがに是非という訳にはいかなかったので、参加費を店で負担してのスタッフ3名のみ。

主催者のお花屋さんはその状況に、

「なんで身内しか集まってないんですか?ちゃんと宣伝してくれました?」と、いわれのない不平を訴え始めました。

こちらとしては、あくまで、イベントに協力したスタンスだったので、

「そんなこと言われても、こちらとしてはちゃんと告知もお勧めもしてますし、それに来る来ないはお客様の都合じゃないですか?」

と、反論してしまいました。

そしてその気まずいままの当日。

そのイベントのお客様は当然お互いのスタッフのみ。その状態を見て、お花屋さんも、

「これじゃやる気も出ないですし、赤字ですよ。期待外れもいい所です。」

と、またこちらに非がある様な物言いで、終始ムッとした様子。

こちらとしても、内心、

「あんたの無きに等しい知名度でどんだけひとが集まると思ってるんだよ!假屋崎省吾がやるイベントなら満員御礼だろうが、これがあんたの実力だろうが!」

と、口には出さなかったですが、その不貞腐れた態度に怒り心頭でした。

結局、そのイベントはなんの盛り上がりも無く終わり、参加したスタッフからも、

「話も面白くないし、時間を作ってまで参加する意味無かったです」

と酷評される始末。

結局、そのイベントは二度と開かれる事はなく、幻の黒歴史となった訳ですが、後になって冷静に考えると、

この結果は、お互いの甘い目論見と、お互いの思い違いが生んだ結果という事が分かりました。

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お花屋さんもうちの店も、

「これで新しいお客様が来てくれる、しかも相手が集めてくれる」

という下心と、なんの実績も無いイベントなのに、勝手に、

「絶対いいイベントだからいっぱいお客様が来るはずだ」

という甘い根拠。

そして、お互いに、相手が主催しているイベントだから、客集めは相手の仕事と、自分での客集めに本気で無かったのが失敗の原因でした。

もう、行われることの無いこのイベントですが、その事に気付いたのは、この他いくつかのイベントに携わるうちに段々と失敗した理由がわかって来ました。

まず、今回学んだ事は、

1、どっちが主催で客集めをしなくてはならないか、一番最初に決めておく。

2、立ち上げたばかりのイベントは人が集まらなくて当然、継続こそが重要。

この2点でした。

ただ、それに気づくのが遅く、この後も無残なイベントを繰り返します。

それはまた次回。

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