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今回は“鬱”のお話です。えっ?自営業者ならまだしも、たかだかサラリーマン雇われ飲食店の店長と“鬱“、関係ないお話かもしれませんが、この業界に長くいると、結構この症状で、同期の店長仲間や先輩が姿を消していくことに遭遇しますし、私自身も何度か精神的限界を感じたことはあるんです。それにはサラリーマン店長独特の特殊な事情が背景にあったりするんで、もし今同じようにサラリーマンで飲食店の店長をされている方、又は販売系の店長をされている方、これからなろうとしている方はご参考にしていただければ幸いです。
そもそも鬱病って?
骨折や怪我、風邪とかなら外見なり、症状なり、あるいは医療機関での検査による数値的以上で客観的な判断が出来ますが、鬱病となると、それは本人の自覚か周りの人間が当人の行動に違和感を感じて、医療機関にて専門医との聞き込み診察によってようやく診断できる特殊な疾患です。具体的な特徴としては、
とか、この他にも色々あるらしいのですが、3つくらい当てはまるとその疑いありのようです。ところが、性格的なものもあったり、アルコールなどの依存症でも似たような症状はあるし、とにかく他人では気づきにくい、これが一番の問題なのでしょう。
また、通常の方であれば、自分が鬱病になっている、なりかけている事は認めたくは無いでしょうし、病院に行くことも躊躇するでしょう。なので日常生活に影響が出るレベルまで悪化して初めて、家族や友人に心配されて通院→発覚、というケースになる事も多いようです。
ところでブラック企業の労働環境が昨今問題となっている中、長時間労働や、過度なノルマ、パワハラ、セクハラなどのハラスメントで鬱病になったり、体調を崩したり、最悪自殺にまで追い込まれるニュースはよく耳にしますが、大体取り上げられるのは「働かされている側」の一般社員や新入社員が多いですよね。
これは所謂ストレスに対する免疫の無い従業員が陥りやすい、との一般論から来るもので、むしろ仕事を指示する側はその真逆でその地位にいるくらいだからストレス耐性は強く、鬱とは無縁、と思われがちです。
でも、そうではないのです。
事に飲食店、サラリーマンの店長は今、過去に例を見ないほどのストレスにさらされています。そして、飲食店のサラリーマン店長は「中間管理職」です。実は今日本で急増しているサラリーマンの鬱病や自殺者は、この中間管理職が多いとのデータがあるのです。
ちなみに私の同期の店長は最近ようやく復帰(まだ本人曰く時々苦しくなるときがあるらしい)しましたが、しばらく眠れない時期と、なにをやっても仕事がはかどらないので報告業務が無尽蔵にたまり、その結果食欲が無くなり10kg痩せました。先輩の店長(既に退職)は成績不振の責任を全て抱え込み、日々表情が追い込まれていく姿に家族がストップをかけて病院へ。これ以上の店長職は困難と判断されたのか別の業態の一般職へ異動。その後すぐに退職したのでそれからどうなったかわかりませんが、あのまま続けていれば・・・。私にも結果は想像できるくらいひどい表情でした。
私も同様の経験はあります。後ほどお話しますが、原因は人間関係なのですが、その人間関係はどちらかというと、ここ数年で変わってきた飲食店店長を取り巻く環境の影響なのだと思います。
それでは次回は、飲食店店長が鬱になる原因について、経験などを元にお話したいと思います。
それでは今日はこの辺で。ご来店有難うございました!