飲食店店長の苦悩。クレームは減った?いえいえ。より陰湿になりました。

こんにちは。当ブログへご来店有難うございます。今日も雇われ飲食店店長の愚痴でも聞いてください。

 

さて、これをご覧の方でどれだけ飲食店の店長さんがいらっしゃるかわかりませんが、最近お店を営業していて、直接言われるクレームって減ったような気がしませんか?

 

数年前は、客席ではもちろんの事、お会計時に、「ちょっと責任者呼んできてもらえる?」で始まる、接客や料理に対してのクレームって結構あったように思います。そこでクレームが無くても、後日電話だったり、本社にメールなどの形でクレームが届くことが毎日営業していれば年に数回は何かしらありました。

 

内容としては、おっしゃる事はごもっともの明らかにお客様の期待に応えられてない事に対するご指摘、これは真摯に反省して改善に努めるのは当然の事なのですが、中には、「そんな無茶な」と思えるクレームも勿論あります。

来店当日に●●が食べれないから予約の料理の内容を変えてくれと店員に頼んだらいやな顔された、とか、8名席に8名の予約を配したら、大事な席なのに狭い席で準備するなんて、とか。まぁまぁ、色々あります。こちらも何とかしようとはしますが。

 

ところが、ここ数年、そんなクレームがお店や本社に届くことがずいぶん減ったように思います。ですが、特に自分の店がレベルアップしたと思うほど私もうぬぼれるつもりはありません。

 

要因は、昨今の世間の風潮が一番なのかな、と思っています。カスタマーハラスメント、という言葉が最近出来ました。要は、客側が見せ側に無茶な要求をしたり、クレーム時に相手を恐怖させるような態度や、謝罪を強要する事を、世論はNGとする風潮が出来つつあります。

 

あぁ、これこれ。こういう風潮を待っていました!と思っていました。とにかく店のスタッフをまるで自分の召使か下僕、下手すればキャバクラ嬢か!という位にパワハラ、セクハラの限りを尽くす人が見受けられるたび、なんでこの仕事をしているのかと悲しくなることが結構あったので。

 

ところが、クレームが減った代わりに、もっと厄介な問題が発生しています。それが、google、特にgoogleです。口コミによる店の悪評の拡散がえらく目立つようになりました。

 

店舗や本社にクレームが来るケースは、対応、いくらでも方法はあるでしょう。そしてそのやり取りは顧客と店側の間だけで行われ、第3者が知ることはありません。

 

ところが口コミサイトに日々アップされるマイナスのコメントは、全世界の目にさらされます。はっきり言って個人の口コミなど比べ物に成らない位、ダメージは大きいです。

 

しかも、それは消える事無く、いつアップされるか全くわからないので、こまめにチェックする必要があります。これは精神的な負担もかなりきついです。

 

「一つ一つにちゃんとコメントを返して、誠意を見せればいいじゃないか。」

 

という意見も確かにありますが、いつ、アップされるかわからない、仮にコメントを返しても、そのマイナス評価は大体が覆されたり、取り消されることは無い、にも拘らず、常にサイト上の評価を気にて営業するのはなかなかの重労働です。

 

しかも、ネット上のマイナスコメントには正直な所、閉口するレベルの辛辣なコメントが掲載されるときもあります。

 

・料理が不味い。

・サービスが最悪・

・電話対応が横柄。

・店が暗い、汚い。

・値段にあってない。

・店長が対応悪い。

・店員が柄が悪い。

 

仮に事実がそうでなくても、掲載されてしまえばそれは評価になってしまいます。たとえそれが明らかに悪意のある個人的見解だったとしても。

 

食べログやホットペッパーならそういったマイナスコメントは掲載されません。または店側の依頼で削除可能です。

あくまで、有料会員である必要がありますが。

 

ただ、今一番飲食店を検索するのに使われているgoogle、これだけはそうは行きません。一応、google側に削除依頼をすることは出来るのですが、実際に削除するかどうかはgoogleの判断になってしまうので、これがまた性質が悪い。

 

と、愚痴ってもしょうがないので、今日も明日もgoogleのサイトを毎日のようにチェックするのがいつの間にか日課になりました。あぁ、とても面倒くさいですが、これがIT時代の飲食店の営業なのかもしれませんね。

 

いい事もあります。たまに5つ星とかもらったコメントがあると、一日が楽しくなります。いつもこうならいいんですけどね。

 

それじゃあ今日はこの辺で。ご来店、有難うございました!!