続 食中毒クレーム 1

あれは、数年前、まだ世間で「ノロウイルス」という単語が認知されてないくらい前の話。
だから、約10年くらい前の出来事。
その日は私は、ちょっと高級な和食レストランで店長として働いてました。
店では30名規模の病院関係者による大宴会が行われてました。
この宴会を始めるにあたって、幹司様の要望で、「東北らしいもの」を盛り込むように要望がなされました。 “続 食中毒クレーム 1” の続きを読む

飲食店クレーム 食中毒 5

さて、前回、「同調トーク」によるお客様対応の経験談をざっくりお話しましたが、少しまとめますね。
①まず、お詫びする
クレーム対応はまずお詫びすることから始まるのは基本中の基本
とは言っても、食中毒の原因が全面的にこちらにあることを認めるのではなく、原因の発見が遅れている、対応が不快な思いをさせた事に対して徹底的にお詫びする。 “飲食店クレーム 食中毒 5” の続きを読む

飲食店クレーム食中毒2

それでは食中毒クレーム、まずは1件目。やや軽め。
あれは梅雨の時期、世間では毎年の定番の話題として、飲食店での食中毒事故がニュースで話題となってました。
この手のニュースが出ると、やたらとお客様も敏感になります。食べる物に気をつける様にもなり、
お腹をこわすと、何が原因だったのかをやたらと気にしたくなる季節でもありますね。 “飲食店クレーム食中毒2” の続きを読む

飲食店クレーム食中毒1

さて、飲食店において、宿命のクレームともいえるこのテーマ、「食中毒」
近年のニュースの通り、発生すればお店にとって一大事。
扱い方を間違えれば営業停止&トップニュース→経済的、社会的制裁→閉店
死亡事故が発生すれば大元の本社まで倒産させかねない恐怖の大事故。 “飲食店クレーム食中毒1” の続きを読む

クレームぶっかけ編 4

こんにちは。当ブログに御来店頂き誠にありがとうございます。さて前回の続き。
レジュイール。
東京、麻布にあるという、テレビにも紹介された、クリーニング店、もっとも、自身の事をクリーニング店と呼ばれるのは不本意なのだとか。
とにかく、藁にもすがる想いで、こちらに依頼しました。と、同時に、ここで駄目ならもう、方法が無い、Aさんにもこれが最後のであることを、依頼前に伝え、了承してもらいました
ここまで、業者の盆休み等重なって一ヶ月近くの時間を費やし、いつしか、私とAさんの間には、単なる客、店長以上の間柄すら超えているように思えました。
さて、クリーニングされたパンツが届きました。
その結果は、
「もはやシミがどこにあったのかわからないどころか、新品よりまともな状態か?」
と思わせるくらいの出来栄えでした。
従業員皆で太陽の下、いろいろな角度で確認しましたが、全くわからない。さすが究極のプロ。
ただし、代償は高く、普通のクリーニングの5倍はしました。約1万円しないくらいです。
とにかく、これで駄目なら後は煮るなり焼くなり好きにしろ!位の気持ちでAさんのご自宅にそれを持っていきました。
とある日曜日の夜、Aさんのマンションにその日、その時間しかアポイントを取れなかった為、遅い時間の訪問となった。
出迎えたAさんに、そのパンツを手にとってもらい、しばらく確認してもらった。
緊張の一瞬。
Aさんはおもむろに右手を差し出し、握手を求めてきた。
「ありがとう、ここまでしてくれて。完璧な仕上がりですよ。本当にありがとう」
ようやくお許しをいただけました。もう、泣きそうでした。
ここまでお待たせしたお詫びとして、少量のお食事券を渡し、この日全てが解決した。
事件から1ヶ月、長い、苦しい対応だった。
クリーニング代は会社の入っている保険から経費は補填され、全てが終了した。
え?そのお客さんは当然今のお得意様として来店してくれてるかって?
ははは。一度だけ、忘れた頃に来店しました。そのときのお食事券を使うために。それ以降、全くお会いすることはありません

ひょっとしたら、どこかでそのパンツを履くたびに、どこかでこの店の対応を話のネタにしてくれて、拡散してくれてるかも知れませんが、数年たった今でも何の実感もありません。
店長とお客様を超えた関係?それも私の妄想でした。
振り返ってみれば、私の自己満足と、経費>効果でした。
それだけの時間とお金があれば、どれだけ今、ご来店いただいているお客様にサービスできたでしょう。
最も、中途半端な対応では、その対応自体はすぐに悪い意味で拡散されるのでしょうが。
ただひとつ私が学んだことは、クリーニングの知識と、
クレーム対応では、「出来ないことは出来ない」というのも必要だという事でした。
それでは今日はこの辺で。御来店頂き誠にありがとうございます。

クレーム ぶっかけ編3

こんにちは。当ブログに御来店頂き誠にありがとうございます。
さて、ホテルのクリーニングの業者さんに、「これは難しいかも」と言われたパンツがまだ夜明け間もない午前6時、時間通り、ホテルに取りに行きました。
結果は聞くまでも無く、暗い表情が全てを物語った。
「ギリギリまで頑張ってみたんですが、私達にはこれが限界です。これ以上やれば、汚れは落ちるかもしれませんが、完全に真っ白になって、生成りの風合いは無くなります」
帰ってきたそのパンツは、見事なまでにワインの染みは目立たなくなっていた。が、しかし、明るいところでよーく見ると、まだうっすらと、「そういえばこの辺色が違うな」というレベルまで落ちていました「無理なお願いを聞いていただいてありがとうございます」

と、最大限の感謝とクリーニング代を支払い、やや不安は残ったが、そのパンツを持ってAさんのご自宅へ向った。
「これで駄目なら、もう弁償しかないな」
正直ここまで大きくなった話を会社に黙って進めるわけにも行かず、正直にいきさつを全て話して、長い報告書を書き、上司から愚痴を言われながら、弁償については会社が入っている損害賠償保険対応の約束を得ていた。
しかし、Aさんの回答は、
「同じものは手に入らないんだ。なんとか元に戻してくれ」
そうは言われても、もはやプロでもどうにもならなかったものを、私がどうこうできる訳がありません。
「同じものでなくても構いません、同等のものを購入いただいて、弁償させてください」
と、お願いはして見ましたが、
「お金の問題じゃない。これを一目ぼれしたから買ったんだ。なんとかしてくれないか」
私はあまり自分のファッションに執着するタイプではないので、全く理解できなかったが、Aさんいわく、最愛の服とは一期一会で、何物にも変えがたいものなのだと。
ここで、私が、「だから無理だっつーの」と言えれば良かったのですが、経験の浅い私は、
「わかりました、何とか方法を考えてみます。」
と、余計な事を口走りました。
その結果、インターネットで膨大な時間を費やして、「絶対落とせる」と豪語する色んなクリーニング、復元業者を探すこととなりました。
お陰で判ったことがいくつか。
「もっともクリーニングの効果を引き出すには、素人が応急処置をせず、そのままの状態で出すことが一番らしい」
という事でした。
素人判断で、染み抜きだの何だのでまだ繊維の奥まで入り込んでいない汚れを奥に奥にと押し込むことで、取れる汚れも取れなくなるそうです。
いまさらかいな。
後、100%絶対に汚れを落とせると豪語する業者、実は「絶対落とせない汚れのものは引き受けない」です。
なるほど、だから100%なのか・・・・。
他にも、復元業者といって、汚れを落とすのではなく、完全に真っ白にした後、同じ着色をして復元する、という業者にも出会いました


ただ、それはいくら前と同じ色になるといっても、部分的に復元させるだけなので、数回洗濯をすれば、復元した所と、そうでない所が確実に違和感をかもし出す、という事で、ここにも断られた。
そして、とうとうたどり着いたのが、東京の「レジュイール」。私が調べた限り、最強のクリーニングとの出会いでした。

それでは今日はこの辺で。御来店ありがとうございました。

クレーム ぶっかけ編2

こんにちは、当ブログに御来店頂き誠にありがとうございます。

さて、ぶっかけその後、ですが、
怒り心頭のお客様は、
「どうしてくれるんだ」「なんとかしろ」の一点張りで、こちらがいくら謝ってももはや、らちが空きません。
クリーニング代の負担を申し出ても、弁償についての話をしても、一向に聞き入れません。
「これから皆で2次会行くのにこの格好で行けって言うのかよ!」

もう、仕方なく、近くのダイエーで同じサイズのホワイトジーンズ、6000円、自腹で買ってきました。
Tシャツもワインがかかっていたので、似たようなのを1980円で買ってきて、計8000円。
会社からこの経費が落ちるかどうかはわかりませんでしたが、すっかり冷静さを失った私はとりあえずこの場を収めようとしました。
勿論、お客様は納得はしません。一応着替えはしましたが、
「このパンツは一点ものなんだ。もうどこでも手に入らない。なんとしてでも元に戻せ」
と要求してきますが、素人目に見ても、真っ赤にワインで染まったホワイトジーンズが、洗えばどうにかなるとは思えません。しかも、
「明日の午前中までに何とかしろ。こっちは出張で沖縄にいくからそれまでに何とかしろ」
とのたまいます。その時点で日曜日の21時。やってるクリーニング屋なんてありません。
ここでもう一度、弁償を申し出ますが、一切受け入れてくれず、なんとかしろよ、の一点張り。
ここで、
「出来ないものは出来ません」
と言えなかったのが地獄の始まりで、しかも、
「やれるだけやってみます」
と、余計な事を言ってしまいました。
さて、出来もしない約束をしてしまい、ようやくAさんは2次会とやらに行ってくれましたが、残されたのは真っ赤に染まったホワイトジーンズと、ぶっかけの原因の泣きそうな従業員と、泣きたくても泣けない私。

とりあえず、ネットで見かけたしみぬき方法、「赤ワインのしみには白ワインをかける」とか、「歯ブラシでたたく」とか、まぁ色々やってみましたが、色が薄くなるだけで、全く駄目。
そこで、その時間にやってるクリーニング店、一つだけ見つけました。
「ホテルのクリーニングサービス」
チェックインの時に出して、朝受け取れるアレ。それに気がついて、某、有名ホテルに走りました。
当然、最初は????という対応でしたが、宿泊客でもない私が必死にお願いしていると、似たような仕事してるからわかりますよ、とそのスタッフは引き受けてくれました。ありがとう、メトロ〇〇タン!

そのワインくさいホワイトジーンズはクリーニング業者に引き渡され、朝の6時には仕上げます、との言葉をもらいました。
これで一件落着かと思いましたが、ジーンズを受け取った業者さんがそれを見るなり表情が曇った。
「これ、白じゃないですね。この風合いを残しながら落とすのは、ぎりぎりまでやってみますが、難しいですよ」
そう、そのジーンズは白っぽかったが、若干の生成りの風合いを持った、
「白っぽい白」だったのでした。
落ちるのか、おい。
次号に続く。