東北の地酒 飲食店店長のおすすめと素人レビュー。その1。

居酒屋だの和食店だのの店長をやらせていただいていると、それはそれは高級な「和」の食材を試食できる、という素晴しいメリットがあります。

そして「日本酒」。

もちろん酔っ払うほど飲めるわけではありませんが、普通に生活していればそんなに種類を飲み比べることは出来ないだろうと言う位、飲めます。そんな中で、個人的にお金を出しても買いたい、日本酒のレビューなんてしてみます。主戦場が東北だもんで、東北のお酒ばかりになるので、それはご容赦下さい。

前もって言っておきますが、これは利き酒師の資格もロクに持っていないただ、数の試飲をこなしているだけの素人店長の主観ですから、異論反論あるかもしれませんが、そこはご容赦くださいね。

では、まず宮城編。

「日高見」平孝酒造(宮城県石巻市)

ここのお酒はイメージ的に、港町のお酒なので、お魚料理に合うような辛口端麗のお酒が多いようなイメージです。おそらくそれは本醸造酒や、純米酒、本醸造の吟醸酒が一番出回っているのでそのイメージが強いんじゃないかと思います。でも実は、甘口タイプの純米吟醸や、山田錦、短竿渡り船などの酒米を駆使した特別純米酒など、飲みやすい日本酒に最近特に力を入れているようです。

とは言え、やっぱりおすすめは一番安い「本醸造タイプ」です。

魚のラベルがこれまたチープ感をかもし出していい感じです。日高見の真骨頂の無骨な辛口の日本酒感はその飲んで一口でわかる辛口感と、それでいてしっかりと米の香りがするのはさすがの一品です。どっちかというと、冷やすとそのポテンシャルが発揮できないので、ぜひ常温か、燗で飲んで欲しい一品です。魚の干物をあわせると、ちょっと漁師のおつかれ飲み会的雰囲気もでてよろしいんじゃないでしょうか。

「浦霞」株式会社佐浦(宮城県塩釜市)

東京でも宮城のお酒といえば、で一の蔵と並んでラインナップされている銘柄ですね。お土産で「浦霞 禅」なんて見かけた人も多いのではないでしょうか。

ここも例に漏れず、一升瓶一本千円ちょっとの本醸造酒から四合瓶で軽く5千円を超える大吟醸までものすごい数のラインナップがあります。もちろん、季節ごとの、しぼりたて、ひやおろしなど、それらを全て飲み切れるのは余程のファンでなければ無いでしょう。

大手の酒蔵らしく、安定感はばっちりで、どの銘柄でも外れなしの優等生です。それでいて手間隙かけた純米大吟醸まであるのだから隙がありません。

ここのお酒で一番のお奨めと言われると結構悩みますが、個人的には普通の純米酒が一番コストパフォーマンスがいいかな、と思います。

純米吟醸や大吟醸、もちろんそれなりに美味しいのですが、ここの純米酒はディスカウントストアでも見かけることが出来るくらいメジャーなのですが、それだけ大量生産しても、ばっちりの安定感。燗にすればおでん料理にとてもよく合います。

さて、まだまだ続きます。

プレミアムなお酒の価値

居酒屋系の飲食店をやってるもので、時折仕入れ先の酒屋さんのご好意で、世の中でいわゆるプレミアムなお酒を譲って頂くことがあります。

名前を出すなら、山形の十四代、青森の田酒、焼酎なら百年の孤独やら、佐藤の黒、などなど、ありがたい事に一本2、3千円くらいの所謂定価で譲って頂けたりするわけで。

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