無銭飲食 その1

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さて、少しいい話の後で、また飲食店あるあるのくらーい話。

「無銭飲食」
散々食べた後にお金を払わないで店を出る事、まぁ、食い逃げですね。
勿論、犯罪ですが、中には酔っ払ってうっかり払うのを忘れるお客様や、団体で来店して、誰かが払ったのだろうとお互いに勘違いしたまま、店側も多分最後のお客様が払うのだろうと思っていたら、スポンサーリンク

いつの間にか誰もいなくなっていたケース。悪気のないケースもあるあるです。
もっとも、そういうお客様は、しばらくして、あるいは後日恥ずかしそうに、あるいは泣きそうな顔で支払いに来るケースがほとんど。予約客ならほぼ100%払いに来ます。日本てやっぱり平和ですね。

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フリーで来店したお客様でも、「本気で食い逃げ」するケースは稀です。今の世の中至る所に防犯カメラがついてますから、確実に顔を覚えられているのに、敢えてリスクを犯してまで一食分のお金を得しようとはしないようです。
なので、私が出会った「食い逃げ」のケースは本当に稀で、その理由はとても切ない理由でした。
ある、ディナーの営業中、1人の男性客が来店しました。
お世辞にも身なりは良いとは言えず、ホームレスより少しマシ、と言った風貌でした。
ただ、それを理由に入店を断る訳にも行かず、お席にご案内し、失礼とは思いながらも、様子を伺うことにしました。
注文したのは、2杯くらいの日本酒と、おつまみになりそうな一品料理、お手ごろなメニューばかりだったので、それほどのお会計金額にもならなかった(2千円程度)ので、私の考えすぎと思い、同時にお客様を疑った自分を反省しました。
警戒を緩め、それから1時間ほどした頃、事態は急変しました。
近くにいたスタッフがその人に呼ばれ、なにか話している様子だったので、「あぁ、お会計か。じゃあそろそろお帰りかな」と思っていましたが、全く違いました。
困った様子のスタッフが私のところに来て言うには、
「あのお客さん、金がないから払えない。警察を呼びたきゃ呼べ!って言ってるんですけど、店長、どうしましょう」
どうしましょうって言われても、どうしましょう。こっちは何事もなく一日を終わらせて、どこかに飲みにでも行こうと思っていたのにすべて台無しになりそうな予感。とりあえずしぶしぶその男の人に話をすることにしました。
だって店舗責任者ですから。
続きは次号。

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