サラリーマン飲食店店長流働き方改革 その1

こんにちは!当ブログにご来店いただき誠にありがとうございます。

 

まぁ、ずいぶん大げさなタイトルですが、世の中の、

 

「自営業でもないのにさっぱり休めないぜ!ブラック!」

 

と、苦しんでいるサラリーマン店長になにか考え方の一助ににでもなればと思う次第です。それでは始めましょう。

 

 

1 店長が休む為に その1 仕事を棚卸しよう。

 

まず、最初に着手したのが自分の仕事の整理。それまでは年がら年中他に店長代理の社員がいて、なんとなく仕事を共有して、なんとなーくツーカーで仕事をしていたわけですが、これをこれから他の従業員、調理場の職人さんやパートのおばちゃん、学生アルバイトに引き継ごうと思っても、複雑怪奇というか、どこからどこまでが自分の仕事だったのやらというくらい、多種多様。でも、よくよく分類、整理していくと、

「なんでこんな事わざわざ自分がやってたんだろう?」

 

と思う仕事が実は殆ど。さらに言うとやる必要すらない仕事も随分多い。なんとなく仕事をしている間にそれらが一つ一つルーティンワークになり、不要なものを減らさないから毎日仕事に追われていたというのがわかり始めました。

 

具体例であげると、

 

1 朝の店の鍵開け、立ち上げ。

 

お店新規オープン当初であれば、山の様に正規社員がいて、おそらくその中で当番でお店の鍵を開けてセキュリティを解除する、なんてやっていたのでしょう。その名残でいつしか「社員が」お店を開けるのが慣習となり、そしてそれがいつしか店長の仕事になった。かつて盗難事件とか問題があったのならわかりますが、もはやそれらは誰でもいい仕事。鍵はいくらでも複製できるし、朝出勤してくるパートさんに任せればそれだけの事。盗難なんて、いまや防犯カメラもセキュリティもある時代。そんな些細なリスクのために人件費の高い社員を使うほうがナンセンスと感じ、店の鍵はパートさんに託しました。

 

2 消耗品やら備品の発注。

 

これはそれまでもパートさんにお任せしていたのですが、やれ、●●はどこに発注したらいいのかわからない、発注書の場所がわからないと結局不慣れなパートさんが出勤している時は社員がやらなくてはなりませんでした。これを一覧表に改め、発注書が置いてある棚もあらためて用意しました。そして後、○○個になったら発注と定数も決めればなんて事は無い、誰でも出来る仕事なんですよね。まずは可視化と標準化。そして実際にやらせる事、これを徹底的にやりました。まぁ、さすがにパソコンを使う「アスクル」などの発注はどうやら老眼の関係で60代の方には少々つらいようです。それらは後に述べる、専属のスタッフの採用で全て解決します。

 

3 レジ開け、納金。

 

金銭管理は店長の仕事。こういう風習が残っている会社は意外と多いのですが、金銭事故の原因も店長が多いのも事実。別にパートさんでいいんですよね。なので金庫の開け方も銀行納金もパートさんに移行。最初は大金を扱うので不安がられましたが、すぐに慣れました。まぁ、将来的に問題が出るかもしれませんがその確率は、社員であってもパートであっても変わらないと断言できます。なぜならどちらも人間ですから。

4 閉店時の消灯、設備の確認。

 

万が一煙草の吸殻の不始末があったら・・・・。エアコンの消し忘れがあったら・・・・・。ガスの元栓が締まってなかったら・・・・。まぁ、私が不安症なので自分の目視で確認しないと気がすまない性分だったのですが、所詮自分も人間、ちゃんとチェックしたつもりでも、よく部屋のエアコンをつけっぱなしだったり、看板の電気の消し忘れもあります。

だったら、それらをチェックするシートを作って、アルバイトに確認させても一緒なんですよね。で、最後に提出してもらって、誰かがもう一度チェックすればまず完璧。店長が最後の最後までいる必要なんて無かったんですよね。

 

5 常連さん、VIPが来たときに挨拶に行く。

 

こんなの求められてすらいません。お客さんからすればいつものように扱ってくれて、いつものように満足できれば良い訳です。店長なぞ居なくても、「あぁ、そうなんだ!じゃあ宜しく言っといて!」その程度です。以前大きなクレームになったお客さんならいざ知らずですが、基本的に考えすぎと知りました。

 

6 不要なデータ収集、報告書。

 

報告書の多くは会社から求められてきますが、中には「これは何の為に?」という報告書があったりします。よーく上司と一つ一つ確認しましょう。案外、もう目も通していない不要な報告書があったりするのですが、「もう提出しなくて良い」というタイミングを失い、慣習で作成されている報告書は多いです。

そしてデータ収集。いまやレジで全てのデータは収集されており、オンラインで本社と繋がっています。わざわざ毎日エクセルの表に移す必要の無いものが殆どのはずです。にもかかわらず、昔からの慣習でデータ表に仕入れ金額やら特別メニューの出数、労働時間の管理表・・・・。自己満足のための表でしかなく、続けても意味がありません。割り切って週末に途中経過の確認と、月次書類作成のときだけで充分です。そんな暇があったら店を巡回したほうがよっぽど売上にもサービス向上にもなります。

 

 

と、こんな感じでまず仕事を棚卸しました。改めてうまく周りの人達を活用できていなかったんだな、と実感させられました。さらに言えば事務系の仕事の膨大さに気づかされました。そしてその殆どが全くと言って必要の無いもの。上司も意味が無いと知りつつ辞めるタイミングを失い、最早チェックすらされていない形式の報告書の数々。そう、上司も所詮サラリーマン。自身の判断ではなかなか辞めることが出来ない人間だったのです。

かくして私のするべき仕事は整理が進んできたのですが、これを他のスタッフに振るにも、勿論他のスタッフも暇ではありません。普通に接客、普通に予約対応。当たり前に調理をしているわけで、当然余計な負担が増える訳です。

そこで、また一つ改革を始めることになったのでした。

 

それでは今日はこの辺で。本日はご来店ありがとうございました!