飲食店店長の東北の地酒個人的素人レビュー 一の蔵編

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一の蔵 (大崎市 一の蔵)

この銘柄こそが、宮城を代表する、ベストオブ宮城、といっても過言ではないでしょう。全国の居酒屋、酒販店でも多く目にしますが、その露出ゆえ、マニアの間では有名すぎてつまらないお酒の一つとして、どうも支持率はよろしくないようです。

一の蔵 無鑑査辛口、黄色いラベルのこのお酒は結構見たことがある人は多いのでは。

ちなみにこの無鑑査とは、かつて日本酒の優劣を決める日本酒の監査、というものがあり、それによって、日本酒は1級、2級酒が決められていました。

ところが、先代のこの蔵はその制度を、「日本酒をより安価でいいものをお届けするのを阻む」との理由から敢えてその監査に出さず、1級酒なのに2級酒ばりの価格で販売し、今の隆盛を築いたとも言われております。

確かに、こちらの銘柄は安価な割には冷やしてよし、暖めてよし、で、その酒蔵も工場のようなたたずまいですが、酒造りをしっかりと近代化して大量生産を可能にしているので、毎年大量に造っているのに全く味がぶれない奇跡の酒蔵です。

合う料理としては、和食が圧倒的なのですが、特に珍味系、乾き物、焼魚など、においがきつい物との相性は、そのにおいによるマイナス面を美味く調和するのでおすすめです。

尚、こちらの酒蔵にもお酒のバリエーションは数多くあり、今でこそスパーリング日本酒などが出回っておりますが、それより先に「すず音」という銘柄のスパーリング日本酒を発売したのもこの酒蔵です。

他にも、季節のひやおろし、搾りたてはもちろん、毎年2月の節分の日にだけ発売される初絞りも全国的に有名です。

「大量生産の日本は・・・・」とこの手のお酒を馬鹿にするにわか日本酒ファンが結構いますが、個人的には宮城のトップレベルの酒蔵だと思います。とにかく毎年、安心して飲めるっていうのは大事なことかと思いますよ。

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