人手不足だ!定休日と限定営業!その決断にちょっと待った!その2

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前回、人員不足の解決策の一つに定休日を設定するとお話ししましたが、安易な定休日設定も考えものだと思います。

人員不足のその場しのぎで定休日を設定するのであれば、その前によく考えて、充分に経費を試算してからの方が良いです。

定休日を設定するという事は、次の様なデメリットが存在します。

1、 売上の機会損失。

2、1日当たりの営業コストが高くなる。

3、社員人件費率が上がる。

1の売り上げ減は当然ですよね。勿論1番売上げの見込めなさそうな日程を休みにするのでしょうが、それでもゼロでは無いはずです。例え当日が、経費>売上、の営業内容だったにせよ、少なくとも休業日でも家賃は発生しています。ネット販促費も定休日は無料という訳ではありません。冷蔵庫だって稼働しています。営業していればその分くらいは賄えていたものが、その経費まるまる赤字となる訳です。

また、だからと言って定休日を曜日で定めず不定休にしてしまうと、お客様はいちいち営業日をチェックして来店する訳ではありません。せっかく来たのにいつも休み、という不運が重なると、よほどの繁盛店で無い限り、徐々に客離れが進む事は容易に想像出来ますね。

2の日々の営業コストが上がる、ですが、先程説明した通り、店が休みでも家賃をはじめとする各種経費はかかり続けます。それまで30日で稼いでいた費用を、月に5日休めば25日で支払う計算です。分かりやすく言うと、90万円の経費をそれまで30日で1日3万円ずつ支払っていたものが、1日当たりの3万6千円ずつ25日で支払うわけです。実に120%の諸経費アップというわけですね。

3の社員人件費ですが、店長を始め、社員は基本的に固定給です。時給に換算すればアルバイトより低い事は無いでしょう。定休日を設ける事によって、営業日のほとんどがその高時給の労働力だらけになる訳です。確か時給をこれ以上上げられないから人が集まらず、定休日を設けたはずなのですが、これでは何のために定休日を設けたのかわかりませんね。

以上の理由から、時給を上げた場合と、定休日を設けた場合、シビアなシミュレーションをした上で判断するのがベストですが、現在定休日を設けていない店は、基本的に定休日を考慮しないでオープン計画を作成した筈なので、余程データ的に全く売上げの無い曜日が無い限りは、時給を上げたほうが得策の筈ですが、その時給での営業を想定していないビジネスモデルの店舗はとなると…。募集の仕方にも工夫が必要ですね。

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