サラリーマン店長による2019年飲食業界の素人予想。その2

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いらっしゃいませ!当ブログにお越しいただき誠に有難うございます。

 

さて、本日も前回に引き続き、勝手ながらたかが雇われ店長の分際で、飲食業界の2019年の展望を予想したいと思います。

 

前回は、「人手不足」が今年も続く、というお話でした。今回はそれとは違った切り口です。

 

2.ネット予約とキャッシュレス決済が時代を変える。

 

ここ数年、ネット予約の普及は皆さんご存知の通り。むしろ、電話で予約しようとすると、お店は人手不足で一杯一杯。かける時間帯を見誤ると、電話に出てくれないか、迷惑そうな対応をされるか。はたまた急いで用件を聞くので料理内容や人数の聞き違い、予約当日のトラブルも絶えないです。

 

この状況を打破すべく、多くの飲食店がネット予約、しかもネットで予約が完結する「即予約」を導入しました。

 

ただ、ネット予約に関しては、やはりお店の人と直接話したほうが安心する、と直接の電話予約を希望するユーザーも依然多く、まだネット予約と電話予約、勢力は半々といったところです。

 

ですが、お店側としては、予約の経緯の履歴が残る「ネット予約」は後々の言った言わないのお客様とのトラブル回避ばかりか、従業員の業務負担の軽減、特に電話応対に不慣れなスタッフ、外国人を抱えるお店にとってはもはや導入する以外の選択肢は厳しく、この流れは回避できないでしょう。また、ネット予約は日本語の余り達者でないインバウンドの外国人客にも有効です。2020年の東京五輪に向けて、さらに浸透するかな?というのが実感です。

 

そして、キャッシュレス化。特に2018年後半に話題となったPayPayに代表されるQRコード決済が進行しそうです。

 

いままで、キャッシュレスと言うのであれば、クレジットカードやsuicaに代表される電子マネー決済はあるにはありました。しかしながら利用率は業種にもよりますが、せいぜ2割ほど。現金崇拝の日本ではこれが精一杯とされてきましたが、消費税率引き上げに伴う政府の消費刺激策として、キャッシュレス決済に対してのポイント還元を構想しています。つまり、増税分をキャッシュレスで支払いするのなら、増税分をキャッシュバックしようと。背景には2020年の東京五輪開催を契機に外国人旅行者が買い物をしやすくする為に、現金会計を減らそう!という思惑があるようです。

 

ところが、飲食店側的には、出来れば現金の方が有難い。なぜなら、カード決済には手数料がかかり、3%から5%と言われています。1万円の売上に対して手数料を引かれると、店には9,700円から9,500円しか入らない。だから飲食店も余り導入には及び腰。いくら現金カウントや銀行入金の人件費が浮くといわれても。

 

そこで、新しく出てきたQRコード決済ですが、PayPayLinePay,数年は参加加盟店を増やす為にその手数料を無料にするとしています。導入にも高い機材も必要ありません。

 

と、なれば導入しない手は無いですよね。手数料がかかるようになったらその時に考えればいい話ですし。と、ここまで言っても古い頭の上層部しかいない会社ですと、やれ通信障害が、とか災害時に、とか、ハッカーがどうのとか、なかなか積極的ではありません。そんな災害時になったら飲食業どころじゃないでしょうに。ハッカーとか言いますが、それより現金の方が強盗や従業員による不正のリスクが高いのですが・・・。

 

3.さらば、インスタ栄え。

 

もう既に定番になったのか、あまり聞かなくなった「インスタ栄え」の料理。私の見方はちょっと違って、定番になったから聞かなくなったのではなく、ただ単に日本人が「飽きた」から聞かなくなったのではないでしょうか。

 

正直、インスタ栄えの料理は、見栄え優先ですので、色彩がどぎついか、量が半端ないか、食べにくいったらありゃしない形状か、とにかくもはや食べ物じゃないものが大半です。せっかくのこだわりの食材も、バランスの悪いポーションと、形状で台無しになり、しかも消費者も写真を取るのが目的なので、一度写真を撮ればリピートはありません。しかも食べ残すので、あとに残るのは食べ残しばかり。それを廃棄する行動も問題になりました。

 

そんなブームも一巡して、一見落ち着いたかのように見えてますが、消費者はそのインスタにあげる行動に飽き始めてきていて、しかも店側も、馬鹿に原価がかかるだけでなく、廃棄も多くて食材に対して心が痛むこの風潮にうんざりしていると思います。私自身も、一時期この流行に乗ろうかと思った時期もありましたが、やはり料理には適切な量と味のバランスは必ずあり、最後まで食べてもらえない料理を出すことは、職人さん達の気持ちを考えるとどうしても前向きになれず断念した経験があります。

 

実際、インスタグラムのほかにTikTokとか新しいSNSも出てきました。どうせすぐに飽きられると思いますが。個人的にはこのインスタ栄えの流行り、今年一杯じゃないかと思います。

 

 

4.じゃあ、今年流行るものは?やっぱり「デフレ飲食」

 

これが一番難しい予想ですね。そんなのが予想できるならとっくに経営者になっているのですが、地道に今出来ることをやっていく事が一番、といいたいところですが、それでも予想位はさせて下さい。

 

正直な所、今年はさらに飲食のデフレ化が進むのかな?と思っています。消費税は上がるし、2019年初頭に大きく株も下げたし、正直いざなぎ景気を超えた好景気、と言われても全く実感が沸きません。それどころか、この見せ掛けだけの好景気もそろそろ終わりでは?と思います。なので飲食にかける支出割合も減ったままでしょう。

 

追い討ちをかけるように人口減。そして若者の酒離れ。本来一番人口が多く、消費の主役になるべき世代の40代は今が一番子育てやらでお金がかかるとき。しかも70歳まで働かなきゃならないくらい老後の年金は頼りにならず、とにかく貯蓄するしかない。

 

と、なると、外国人観光客が押し寄せる地域のお店や、地域一番店の繁盛店にならない限り、苦しい営業でしょう。で、そんな中、流行る、というか増えるのは、「せんべろ」に代表される低価格居酒屋でしょうか。実際、売れたアルコール類の多くは「高アルコール」です。もはや酒は味ではなく、いかに安く酔えるか、のようで、実際一般の会社員が居酒屋に求めるものは、「味」よりも「場所」。仲間で集って、楽しく飲める場所が最優先のようで、一時期専門店に客を奪われ続けたワミ等の大手チェーン店系の居酒屋ですが、確かに最近勢いを取り戻しているようです。店名変更の原因もあるでしょうが、それだけではないと思います。

 

って考えると、なんだかバブル崩壊後直後のトレンドみたいですね。やっぱり「景気がいい」と言うのは明らかに気のせいなのではないかと私は思うのですが。

 

それと、やっぱり、少人数で運営できる小さなお店が増えるような気がします。人手不足だし、大きな箱(店)はやっぱり運営するのも経費がよりかかるし。

 

とまぁ色々好き放題言ってきましたが、さて、今年はどうなるでしょうか。皆さんにとって今年がいい一年でありますように。それではご来店、ありがとうございました!!

 

 

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